避妊・去勢手術とは

避妊・去勢手術とは

繁殖を望まないときに行う処置のことを、避妊手術(女の子)・去勢手術(男の子)といいます。これらの手術を行えば、子どもを増やすことはありません。それだけではなく、マーキングをしなくなる、性格が穏やかになる、そして病気を予防できるなど、大きなメリットがあります。
ところが、一方で自然に反するのではないか、不必要に痛い思いをさせてしまうのではないかといったご心配をされる飼い主様もいらっしゃいます。
どのような選択をすればペットも飼い主様も一緒に幸せな時間を過ごせるのか、この機会にしっかりお考えいただければと思います。当クリニックでもご相談を伺います。また避妊や去勢についても丁寧にご説明いたします。

避妊・去勢手術のメリットとデメリット

メリット

  • 望まない妊娠を防ぐことができる
  • 生殖器に関わる病気のリスクが減少する
  • 発情期のストレスがなくなる
  • 攻撃性が低下する(オス)
  • マーキングをしなくなる(オス)

デメリット

  • 食欲が増える
  • 肥満に注意する必要がある

※生後半年くらい(最初の発情期が来る前)に手術をすると、病気の予防効果が高くなり、マーキングなども回避できます。

手術の流れ

1.ご予約

まずは一度お電話ください。
TEL:052-776-1010

2.ご来院

健康チェックをした後、手術予定日を決めます。

3.手術前日

手術前日の夕方にご飯をあげ、以降は絶食します。
ただし水は与えても結構です。その他、獣医師から特別な指示がある場合はお伝えします。

4.手術当日

オスの場合、日帰りとなります。
メスは1泊入院していただき、健康状態に問題がなければ翌日に退院できます。

術後の注意事項

激しい運動はさせずに、安静にしてください。また食欲が増えることもあるので、ごはんの量にも気をつけていただく必要があります。5日間程度はエリザベスカラーをつけていただきますが、その後は元の生活に戻ることができます。

安全第一で、身体への負担が少ない手術を

安全第一で、身体への負担が少ない手術を

手術では、麻酔を使用し切開を行います。そのため、本当に必要な手術か、体力的に耐えられるかどうか、どのようなリスクがあるかなど、十分に検査・診断をいたします。手術中には、心電図、呼吸数、酸素飽和度、血圧などをマルチモニターで確認しながら、安全な状態で進めていきます。ときには予測できない突発的な生体反応が起きることもありますが、そういった場合にも対応できるよう準備を整えています。
手術後は傷口が残りますが、できるだけ小さく済むよう配慮します。また抜歯の必要のない吸収糸を使用し、ペットの負担をできる限り減らします。

手術・麻酔のリスク

自然界には手術はありません。人間と暮らす動物だけが受けるものです。手術は身体に傷をつけることでもあり、出血や麻酔のリスクもあります。そのため、本当に必要な処置であるか、獣医師としても十分考えます。
ペットにとって、命を守るうえで本当に必要かどうか、飼い主様のお気持ちに寄り添い、ご一緒に考えていきたいと思います。一日でも長く一緒にいたいというお気持ち、高齢だから病気を温存させ上手に付き合うほうが良いのではないかという思い、さまざまなお考えをお聞かせください。